Coyote meets Patagonia
ヴェンチュラ、リノ。パタゴニア取材日記。

パタゴニアの社員の多くが、朝8時から10時の間に出勤してくるようだ。有名な話だが、もし朝、波が良ければ、サーフィンする社員たちはゆっくり出勤してくるだろうし、「午後から波がよくなる」予報があれば、朝早く出勤し、バリバリ仕事をして、午後早く仕事を切り上げ海へ、というパターンも多いとか。
日中、オフィス・ビルの前のベンチに座っていると、時々ランから戻ってくる社員と出逢う。
「朝からデスクワークだったから、ちょっと気分転換に走ってきたのよ」と言う。
「毎日必ず、1度か2度はこうやって走りに行くわ」
あるいは、自転車でぶらっと走って戻ってくる社員もいるし、SUP(スタンド・アップ・パドル)を小一時間ほど楽しんで戻ってくるという人もいた。時間の使い方も様々。
自由、と言えば聞こえはいいが、すべて「自己責任」なのだ。「部下がやりました、私は知りませんでした」とどこかの国のベースボール・コミッショナーは堂々と言っていたが、そんな人はここにはいない。
パタゴニアは、自由が気風の会社だ。そして、一人ひとりが責任をきちんと負う会社でもある。GreenBizのダイアローグで創業者のイヴォン・シュイナードは、自分の会社をこう呼んでいた、「The Responsible Company 責任ある企業」。どこかの国の最大大手電力会社とは違うのだ。