North Shore, 12 bites
オアフ島ノースショアを楽しむ12のヒント

(7)神聖な場所

Kukaniloko
クカニロコ

ノースの入り口にある「オアフ島のへそ」であり、聖地である。
クカニロコは、正確にはこの場所にある聖なる石の名前だ。12世紀以来、オアフ島の首長たちは皆、この石のそばで産まれた。石に対し正しい角度で出産すると、産まれた赤ん坊は神の祝福を受けると信じられていたのだ。
以前は誰もやって来ないような場所だったが、訪れる観光客が増えた今でもハワイ文化を尊ぶローカルによって常にこの地は清められている。キャム・ハイウェイからすぐの場所でありながら、ここは異境だ。車を停め、赤土の道を100メートルほど歩くと、大きな火山岩が門番をするように据えられている。道標のための石が並び、何本もの巨樹が巨人の神官のように立っている。静けさと、強いマナを感じる場所だ。

(8)農園生まれ、アロハ・シャツの原型

Palaka Shirt
パラカ・シャツ

パラカ・シャツはノースショアで生まれた。
19世紀後半、ノースショアの海を見下ろす丘陵地帯は、サトウキビ農園とパイナップル農園だった。農園での過酷な労働者として集められたのが、日本、中国、韓国、フィリピンなどアジアからの移民だ。ノースショアのワイアルアに大きな製糖工場が造られ、毎日甘い煙を吐き出していた。
その農園で働く労働者たちが着ていた服が、パラカ・シャツだ。暑いさなかに働くため、幅も丈もゆったりとした開襟シャツで、裾をパンツに入れず外に出して着た。風通しがよく、かつ丈夫な市松模様のパラカ・シャツは、やがて農園の標準作業着とも言える地位を確立した。
このパラカ・シャツはアロハ・シャツの原型とも言われている。「パラカ・シャツこそ、真のハワイアン・シャツだ」と語るハワイ人は多い。スラック・キー・ギターのレジェンド、サニー・チリングワース、レイ・カーネらは、ステージでパラカ・シャツを愛用していた。

(9)ノースの自然を纏う

Noelani Design
ノエラニ・デザイン

ノースショアには、様々なアーティストがいる。彼らの多くはサーファーであり、波が良ければ臨時休業、海に入る。波がないときには絵を描き、器を焼き、木を彫る。ノエラニ・ラブは、そんなノースのアーティストのひとりだ。
海からすぐの自然光が差し込む青いアトリエで手作りされる、貝殻や石、淡水パールを使ったジュエリーはシンプルで美しい。そして、ノースの自然の香りがする。
www.noelanidesignshop.com